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私は振り返り(reflection)が大好きです。1回のミーティングごとに振り返るのはもちろん、日々の振り返りもクセのようにやっていますが、中でも自分のリフレクション力が鍛えられたと思うのは3ヶ月振り返りです。30代の中頃から10年以上、3ヶ月ごとの振り返りを1人で続けてきました。
振り返る時にも何らかの枠組みがあると便利です。毎回同じ問いを考えることで定点観測ができますので。
私は次の3つの問いを立て、手帳を眺めながら過去3ヶ月間に起きた出来事を振り返って考えます。
・3ヶ月前に思い描いたことがやれたか?
・エネルギーと時間の使い方はどうだったか?
・次の3ヶ月をどう過ごすか?
3月、6月、9月、12月の末に1時間ほど時間を設け、これらの問いに答えます。12月は一年の振り返りもあわせてやります。
振り返るのは仕事だけではありません。家族、健康、自分のマインドなど5~6つの観点で考えます。仕事以外の観点も等しく扱うことで、「緊急ではないが重要なこと」にも目を向けることができます。やり始めた頃は2時間くらいかかっていましたが、今は60分以内に完了します。
3ヶ月振り返りを始めたきっかけは、30代の前半にさかのぼります。
家業の丸山組を継ぐことを決めたはよいが、経営経験はおろかマネジメントの経験も建設業の経験もなく、まったく未熟な小娘でした。このままでは自分も会社も路頭に迷ってしまう・・・と真っ暗闇を手探りでさまよっていたのです。
良い経営者になるには何をすればいいだろうか。
そんな折、ふと読んだ本からヒントを得て始めたのが、この3ヶ月振り返りです。自分のなかでは「3ヶ月フィードバック」と呼んでいます。振り返りから自分へフィードバックをするという意図です。
経営者として、また女性としてありたい姿に近づいているだろうか。
社員と作りたい関係性は作れているだろうか。
学ぶべき知識は足りているか。
いま自分が注力すべきことを自分で設定し、振り返るというセルフPDCAをひたすら回し続けてきたわけです。
丸山組の経営を離れてからもこの習慣は続きました。いま大好きなファシリテーションで仕事をしていられるのも、この振り返りのおかげだと感じます。
この話をした時、尊敬する師がこのようにコメントしてくれました。
まるで人生のパイロットみたい。定期的に計器をチェックして進路を微調整して、確実に目的地へ向かっている。自分をここまで運んできた航海術のようだ。
1週間や1ヶ月の振り返りもやりますが、3ヶ月というスパンは、起きた出来事と自分を俯瞰して眺めるのにちょうどいい期間だと感じます。