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2023.10.19日-
Wealth Managementの動機

同族企業のwealth managementについて考えています。

資産には「見える資産/見えない資産」があります。

見える資産は文字通り、現金や金融資産、不動産、知的財産権など。「所有が証明できる資産」と言い換えてもよいでしょう。

見えない資産とは、信頼、伝統、積み重ねた実績、暗黙知や人脈など『所有の証明はできず、お金で売買することもできないが、誰もが感じている宝』のことです。社会的資産、情緒的資産と表現することもあります。

昨今は「人的資本経営」という言葉もありますが、見えない資産には「人材」も含まれるでしょう(個人的には、人を「資本」という「使いこなしてナンボ」みたいな表現でくくるのは好みませんが)。

私が考えるWealth Managementの第一目的は『集まって育て、分かち合って豊かになる』です。

人もお金も知恵も、ある程度のまとまりがあると相乗効果で早く成長します。リスク分散も可能。豊かな実りをみんなで分けることができます。

身も蓋もない言い方ですが「お金を持っている人のほうがお金を増やしやすい」と考えてもらうと分かりやすいでしょうか(複利効果というものですね)。

人という宝を育てる時も、切り分けられたタスクをやっている人を何人集めても「事業」にはなりません。いろんな個性の人が同じビジョンに向かって知恵を出しあってはじめて、事業は成長します。

学習という面でも個別の(例えば通信教育のような)学習だけでは気づきは生まれにくく、仲間が何を考えているのかも分かりません。折に触れて対話や集合学習を混ぜて、豊かなアウトプットの場を作ったほうが学ぶ喜びも大きくなります。

 

このように、集まって育てたほうが豊かな実りを手にする可能性が増える。そのためにきちんとマネジメントしましょう、というのがWealth Managementの本質にあると私は考えます。

Wealth Management(資産管理)は「何のためにこの宝をマネージするのか?」が明確でないと「失う恐怖に備える」だけの後ろ向き思考で終わってしまいます。
「親族でケンカをしたくないから」「税金で持っていかれたくないから」というネガティブな動機は、奪われたり減ることばかりに焦点が向いています。危機への備えは必要ですが、フォーカスすべき点を間違えてはいけません。

動機が「恐れと抵抗」である限り「集まって育て、分かち合って豊かになる」ことはできません。

100年200年続く豊かさ、100年続く社会貢献を目指すなら、ポジティブな動機を明確に掲げてスタートしましょう。

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