CATEGORY
オーナー家のファミリーミーティングは、その場にいる家族・親族の皆さんが本心を口にすることで前進します。相手を傷つけない形で、それぞれが考えを述べ合うことで、オーナー家として悔いのない意思決定ができます。
私の経験では、10代、20代の子ども世代は真っ直ぐ話してくれることが多い印象です。もちろん聴き方には注意が必要です。会って初めて、いきなり本音を話してくれるとは限りません。何才であろうと一人の人として尊重し、ゆっくり真正面からブレずに聴いていくと、自分が「どう感じているか」を口にしてくれることが多いです。その子がよほど抑圧されてない限り。
やりたい、やりたくない、これは好き、これは嫌だ。
素直な気持ちを出してくれると、こちらも真っすぐ応えることができます。回り道をせず、本人の期待に応えたり、それは無理だよと言うことができます。
一方、何が言いたいのかよく分からないのがオーナー社長です。多くは男性で、たまに女性の社長もいらっしゃいます。社長という職業の方の多くは、たくさん喋るわりに本当はどう思っているのかが分かりにくい。
これがダメ、欠点は××だ、だからこうすべきだ、という課題感や誰かへの不満はぺらぺらと出るのですが、心の中にある不安、恐れ、真の願いなど本人の行動を決めている「本心」が出てくることは少ないです。
黙って聴いていると、ふとした瞬間に本心らしき無垢な『気持ち』が出てくる時もあります。しかし、本人が喋り続けているせいで、本人の耳に届かないことがほとんどです。こちらがリフレイン(繰り返し)をしたり、『いま◎◎とおっしゃいましたが、もう少し詳しく教えてください』といって留める努力をしますが、本人がその感情に留まることができないため、流れてしまいます。
わざわざ第三者を入れて家族で話し合いをする意義は、ここにあると私は思っています。感情的になるのを避けるだけが第三者の役割ではありません。「それはどういうことですか?」と一段突っこんだ問いによって、家族『だけ』では辿れない本心の景色を見に行くことができる。心の奥底にある言葉にならない気持ちを外に出すことで、はじめて理解が進む。
そんな場づくりを私は目指しています。
よく喋る人が本心を話しているとは限りません。
「本当は、どうしたいんですか?」と真っ直ぐに切り込むことで、これまで見えていなかった景色が見えてくる。そういうファミリーミーティングを心がけています。