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2025.08.08日-
心の健康状態を測る;『習慣』という名の計器

社長という仕事には、誰も見ていないところで自分と向き合う、孤独な時間が必要です。

事業の数字は毎日見ているでしょう。でも、自分自身の心の状態を測る定規は持っていますか?

数値で測れるもの、指標が定まっているものの世界を、アメリカの思想家・哲学者・心理学者のケン・ウィルバーはインテグラル理論で「外面」と呼びました。

対して心の内側にあって目には見えない感情、無意識レベルの情動、他者との関係性などの世界を「内面」と呼び、外面の世界と区別して考えています。

この「内面」の状態を自分で認知することが心の発達には欠かせないと、成人発達理論では考えられています。

数値で測ることができず、外から見ても分からない自分の内面世界を、あなたはどのように認知しますか?その成長を、どう測りますか?

体重や血糖値、コレステロール値のように数字で示されれば、いま自分が健全な状態なのか、注意報が出ているのかが明確に分かります。明らかになれば対処ができます。

しかし、自分の内面の状態というのは誰も外から測ってはくれません。

けれども血圧や体重と同じように、心にも健康診断が必要です。

健康診断のように1年に1回でも悪くはありませんが、日々のケアで健康状態が保てるのと同じように、内面の状態もできることなら毎日、毎週、毎月、なんらかの方法でチェックができるとよいですよね。

私自身、30代まではストレスが溜まって疲れすぎて、ある日突然、起きられなくなるという事態がしばしば起こっていました。経営者としての自分を安定させたくて、心の健康状態に早めに気づくための方法を試行錯誤で作ってきました。

基本は
・毎日振り返る(寝る前にやると眠れなくなることもあるので、翌日の朝がお勧め)
・疲労感がある時はスケジュール帳を見返す。いつ、どこで自分がストレスを受けたかを思い出し、ストレッサーを特定する。
→自分が何にストレスを受けやすいかを知っておくと、対処(距離をおくとか)がしやすくなります。
・パーソナル・コーチをもつ。今は2週間に1回。壁打ち的に「今の自分の状況」をコーチに聞いてもらいます。1人だと気づかないことがあるので、話すことで整理されます。

その他には、
・ストレッチなどの簡単な体操(体が重いと心も重くなる)
・神棚に毎日お参りする(心のざわざわが分かる)
・1週間、1ヶ月、3ヶ月、1年の振り返りをする(それぞれ30分〜60分程度。なりたい自分、望んだ人生に近づいているかを自己チェックする)

自分なりに指標を作って習慣にしてきました。
これらの習慣は、私の人生を測定する大事な計器です。自分がいまどんな状態かを知り、ありたい姿に向かって都度、軌道修正をする。

人生という航路を自分で操縦しています。

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