CATEGORY
70代後半の母親は毎朝、血圧を測って血圧手帳に記録しています。過去に大きな病気をしているので、自己管理をしてくれているのは娘としても安心します。
かつてレコーディングダイエット(体重を記録するだけで痩せる)が非常に流行ったことからも分かるように、毎日数値で測るという体調管理方法はシンプルで効果の高いものです。
今ならスマートウォッチ、スマートリング等で、これまで自己認知がしづらかった睡眠の質、ストレス状態なども簡単に分かるようになりました。
数値で測れるもの、指標が定まっているものの世界を、アメリカの思想家、哲学者、心理学者のケン・ウィルバーはインテグラル理論で「外面」と呼びました。
対して心の内側にあって目には見えない感情、無意識レベルの情動、他者との関係性などの世界を「内面」と呼び、外面の世界と区別して考えています。
ここではインテグラル理論の詳しい説明には踏み込みませんが、この「内面」の状態を自分で認知することが心の発達には欠かせないと、成人発達理論では考えられています。
数値で測ることができず、外から見ても分からない自分の内面世界を、あなたはどのように認知しますか?その成長を、どう測りますか?
体重や血糖値、コレステロール値のように数字で示されれば、いま自分が健全な状態なのか、注意報が出ているのかが明確に分かります。明らかになれば対処ができます。
しかし、自分の内面の状態というのは誰も外から測ってはくれません。自分で見にいくしかないのです。
健康診断のように1年に1回でも悪くはありませんが、日々のケアで健康状態が保てるのと同じように、内面の状態もできることなら毎日、毎週、毎月、なんらかの方法でチェックができるとよいですよね。私自身、30代まではストレスが溜まったり疲れすぎてある日突然、朝起きられなくなるということが起こっていました。いいかげん安定した自分になりたくて、自分の状態を早めに気づくために様々な方法を試しては続かず・・・をくり返し、ようやくここ数年、自分のスタイルに合った方法が習慣になってきました。
私は、自分の心をチェックすることで自分を良く知るようになりました。細かいことは色々やってますが、基本は
・毎日振り返る習慣をもつ(寝る前にやると眠れなくなることもあるので、翌日の朝でもいいです)
・疲労感がある時はスケジュール帳を見返す。いつ、どこで自分がストレスを受けたかを思い出し、ストレッサーを特定する。
→自分が何にストレスを受けやすいかを知っておくと、対処(距離をおくとか)がしやすくなります。
・パーソナル・コーチをもつ。今は2週間に1回。壁打ち的に「今の自分の状況」をコーチに聞いてもらいます。1人だと気づかないことがあるので、話すことで整理されます。
その他には、
・ストレッチなどの簡単な体操(体が重いと心も重くなる)
・神棚に毎日お参りする(心のざわざわが分かる)
・1週間、1ヶ月、3ヶ月、1年の振り返りをする(それぞれ30分〜60分程度。なりたい自分、望んだ人生に近づいているかを自己チェックする)
こうして書いてみると色々な習慣を作ってきたなと思います。習慣は私の人生を測定する大事な計器です。自分がいまどんな状態かを知り、ありたい姿に向かって都度、軌道修正をする。
人生という航路を自分で操縦しています。